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不十分な日本のプラ対策とリサイクル率

最終更新: 2019年7月9日

前回のブログ「G20で話し合われない?マイクロカプセル」でお話した、柔軟剤などに含まれるマイクロカプセルについてですが、やはりG20大阪サミットでは話し合われませんでしたね。

では結局、プラスチックごみ対策に関して、何が決まったのでしょうか?

そして後半は、日本のプラスチックリサイクル率を見ていきます。



なぜプラスチックの話を珪藻土屋さんがするのか疑問に持つ方もいると思いますが、私たちは「お客様の健康を住環境から改善するお手伝い」をしています。

いいかべ珪藻土ができるのは、「室内の空気の質」を良くするということ。

具体的には、吸着効果と光触媒により、臭いやホルムアルデヒドを分解したり、高い吸放湿性で人体に害を及ぼすカビを抑制します。

空気を汚染しているPM2.5などの化学物質の中でも、今世界的に問題になっているのが、マイクロプラスチックです。空気中だけでなく、飲み水、塩や貝や魚とあらゆるところに存在し、すでに人体からも検出されています。これは他人事ではなくあなたが毎日の生活で行う、洗濯、歯磨き、シャンプー、食器洗いなどから発生させているのです。


このブログを通して、プラスチックにより関心を持っていただき、環境問題を身近に考えていただければと思います。


G20大阪サミットで決まったこと
Photo by Ishan

G20大阪サミットを終えて、日本政府は、プラスチックごみの海洋流出を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を世界と共有しました。しかし、法的拘束力のある国際協定の発足はなく、不十分だとする意見が聞かれます。


このビジョン実現のため、日本は途上国の廃棄物管理に関する能力構築及びインフラ整備等を支援していくことを表明。確かに日本はごみの分別回収システムや処理施設の能力、労働安全などの人材教育など、高い水準を持っています。


しかし、2017年末に中国がリサイクル資源としての廃プラ(産業廃棄物のプラスチック)輸入を原則禁止して以降、日本に廃プラが溢れてしまっている状態。国は各自治体に対して廃プラを受け入れて焼却炉で一般廃棄物と一緒に燃やしてくれと頼んでくる有様。そして来月末には廃プラの処理施設での保管量を現在の2倍にするという一時的な措置を講じるようです。


まったく国内の問題を解決できていない状況の中、外国に日本の技術を売りつけることが、世界のプラごみ解決になるのか、正直疑問です。


出遅れる日本
カナダのトルドー首相(日本経済新聞より)

先月(6月10日)、カナダはEUが法整備をしたことにならい、使い捨てプラスチックを早ければ2021年までに禁止する方針を打ち出しました。トルドー首相は、「自治体から企業への責任の移行が、プラスチックのリサイクルをより可能にする」と訴え、プラスチック製造業者にリサイクルの責任を負わせるための新たな規制を検討していると表明しました。


使い捨てプラスチックの使用禁止にまでは踏み込めない日本は、世界の流れに後れをとっていると言わざるを得ません。


日本の本当のプラスチックリサイクル率

日本のプラスチックリサイクル率は84%(2016年)と高いんです。

では、その内訳を見ていきましょう。


○サーマルリサイクル(熱回収)57%

→廃棄物を単に焼却処理するだけではなく、焼却の際に発生するエネルギーを回収・利用すること。


○マテリアルリサイクル23%

→使用済みプラスチックをそのままフレーク状・ペレット状にした後、それを原料に食品パッケージや繊維製品にリサイクルすること。


○ケミカルリサイクル4%

→そのままではなく、化学反応により組成変換し、油やガスにしてリサイクルすること。


プラスチックを熱エネルギーに変えることを「サーマル”リサイクル”」と呼んでいます。しかし、世界ではこれを”熱回収”と呼び、リサイクルとは位置付けてはいません。

特に日本は、この「サーマル"リサイクル"」の技術が高いと海外にアピールしています。今回の「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」 実現のために、この技術を海外に売り込むということはあるのでしょうか?プラスチックを燃やせば当然CO2が増加し地球温暖化の要因になることは誰でもわかると思うのですが。


また、「ケミカルリサイクル」ではプラスチックを固形燃料や可燃性ガス・可燃油などにして、ほとんどが炉で燃やしています。

つまり回収されたプラスチックのうち61%(57%+4%)が燃やされているということです。


さらに、「マテリアルリサイクル」のうち、66.8%(2016年)は海外、主に中国へ輸出している(していた)ので、実質国内でのリサイクル率は8%です。


つまり、マテリアルリサイクルの8%とケミカルリサイクルの4%、そしてサーマル"リサイクル"はリサイクルではないので、合わせると、日本国内でのプラスチックリサイクル率は12%です。海外に輸出しているマテリアルリサイクル分15%を合わせたとしても、27%にとどまります。

プラスチックはリサイクルされると思い、きれいに洗い分別して、頑張っている人も多いと思うのですが、結局燃やされるか埋められるなんて。なんだか騙された気分ですね。

プラスチックはリサイクルされないと思った方が良いということです。


リサイクルではなくリデュース。

プラスチックの使用をできる範囲で減らしていくことを日常の中で意識してみてください。これは環境改善にはとても小さなことかもしれませんが、とても大事なことです。



引用

外務省

大阪ブルー・オーシャン・ビジョン実現のための日本の「マリーン(MARINE)・イニシアティブ」/2019年6月29日

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ge/page25_001919.html


日本経済新聞

カナダ、21年までに使い捨てプラ禁止へ 首相表明

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45930740R10C19A6000000/


おしえて!アミタさん

企業が知っておくべき廃プラスチック問題の実情と世界的な動きとは? https://www.amita-oshiete.jp/column/entry/015214.php


一般財団法人環境イノベーション情報機構 EICネット

環境用語集

http://www.eic.or.jp/ecoterm/


一般社団法人プラスチック循環利用協会

プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況(2016年)

https://www.pwmi.or.jp/flow_pdf/flow2016.pdf

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