Windowsを使用している人はご存知だと思いますが、パソコン起動時に美しい写真が表示されますよね。これはWindowsスポットライトという機能で、マイクロソフトがおすすめする画像をランダムに表示してくれるものです。
先日、白い砂の美しい風景が表示されたので、この場所はどこだろうと気になりクリックしてみました。そこはアメリカ、ニューメキシコ州にある「ホワイトサンズ」と呼ばれる、世界最大の石膏でできた砂漠でした。「白い砂漠」と呼ばれていますが、実際には風によって砂が運ばれ積もった「砂丘」だそうです。太陽の光によって表情が変わる幻想的な風景は観光地として人気です。

「珪藻土の砂漠はあるの?」。調べてみることにしました。日本にいると砂漠はとても遠くの国の話のようで、身近ではない方がほとんどだと思います。しかし、砂漠は私たちの生活にも深く関わっています。
目次
・砂漠と私たち
・砂漠と珪藻土
・おまけ
砂漠と私たち
砂漠による日本への物理的な影響としては、「黄砂」が挙げられます。
毎年2月~5月、中国のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠から偏西風によって吹き上げられた砂が日本に運ばれ、西日本を中心に毎年人々を悩ませています。多量の黄砂は、窓や洗濯物を汚したり、農作物の生育不良、電波障害等を引き起こします。
黄砂自体は数万年前から日本に降り注いでいましたが、健康被害が顕著になるにつれて問題視されるようになりました。黄砂が風で輸送される過程で、大気汚染物質の発生が多い地域を通過する時、これら有害物質を吸着し飛来します。これを吸い込むことにより、特に呼吸器系への影響やアレルギー症状を起こすと言われています。
黄砂の大きさは4μm(マイクロメートル)付近のものが多く、一部2.5μm以下の微小な粒子(PM2.5)も含まれています。一般的な不織布マスクの網目の大きさは5μm前後なので、これを防ぐには高性能防じんマスクが必要になります。
花粉やPM2.5などの公害により外のさわやかな空気を思いっきり吸えないなんて、とても残念なことです。外の空気が悪いからと言って、換気を全くしない室内は健康に良いとは言えません。室内にもビニールクロスや家具などから有害な化学物質が放散されているからです。このような時代だからこそ、室内の空気の質を高める「いいかべ珪藻土」は居住空間から健康をサポートすることができます。夏はエアコンを頻繁に使う方が多いと思いますが、少しの間窓を開けて換気をするよう心がけましょう。また、新型コロナウイルスを室内に留めないためにも換気は重要ですね。

一方で、黄砂は海の生き物を豊かにしている側面があります。海に落ちた黄砂は、主成分のケイ酸が溶け出し、それが植物プランクトンの「珪藻」の餌になります。また、黄砂に含まれる豊富な鉄は、海洋の植物プランクトンの光合成を活性化します。これにより栄養が不足がちな沖合でも植物プランクトンの数が多くなり、魚が豊富な海を作ることに貢献しています。
さらに、黄砂は温暖化の抑制や酸性雨を中和させるなど、地球環境の改善につながっていることもわかっています。
砂漠は海の生き物だけでなく、それらを食する私たち人間も育ててきたと言ってもよいでしょう。大昔に砂漠の砂で育った珪藻が、時を経て珪藻土として私たちの暮らしに関わっていると考えたら、砂漠がとても身近に感じるようになりました。
参考:
【釣りして遊ぼうWEBマガジン!TSURINEWS】
国際的な嫌われ者『黄砂』が海のサカナを育てる不思議 温暖化対策にも?
砂漠と珪藻土
珪藻土と砂漠について調べたところ、珪藻土で出来た砂漠はありませんでしたが、珪藻土が存在する砂漠があることがわかりました。
珪藻土とは、海、湖、沼などに生息していた珪藻植物の殻の化石からなる堆積岩のこと。つまり、砂漠に珪藻土が存在するということは、かつてそこには水が存在していたということになります。砂漠にある珪藻土を調べることで、水が存在していた時期、水深、水位の変化等がわかり、大古の地球の姿を予測することができます。
珪藻土が見つかる砂漠は大きく2つ存在します。

一つ目は、チリ北部にある南北約1200キロメートル、東西150~300キロメートルにわたる細長い砂漠「アタカマ砂漠」。
アンデス山脈と太平洋の間に位置する盆地型高地砂漠で、海岸線の隆起によって出来たと言われている砂漠です。植物も生き物も住めず、雨が降ることはほとんどないため、地球上でもっとも乾燥した場所と言われています。
ここは天文観測に適した場所(=標高が高く、空気が乾燥している)のため、ハワイ島マウナケア天文台群に並ぶ一大天文観測拠点として、宇宙に関する研究が行われています。

二つ目は、アフリカ大陸北部にある高温砂漠では世界最大の砂漠「サハラ砂漠」。ここは特に砂漠化が深刻です。アフリカ大陸の3分の1近くを占め、アメリカ合衆国とほぼ同じ面積。日本のおよそ24倍もの面積があります。
1万1000年~5000年前まで、アフリカ湿潤期「緑のサハラ」と呼ばれる時代がありました。今の姿からは想像ができませんが、ここにはかつては森、川、湖が存在し、ゾウやキリンなどの多くの生き物が住み、人々は狩猟をして暮らしていたそうで、その様子は岩壁画に描かれ今に残されています。
参考:
【wikipedia】アタカマ砂漠
【mysteryhunterのblog】アタカマの不思議
【コトバンク】サハラ砂漠
おまけ
最後に、マイクロソフトが無料提供しているたくさんの美しい壁紙の中から、ここでは「砂漠・砂丘」の壁紙を5つご紹介します。
アタカマ砂漠の月の谷 (チリ)

ゴビ砂漠の夕日(中国、モンゴル)

白い砂漠(エジプト)

バダインジャラン砂漠 (内モンゴル)

赤い砂丘(西オーストラリア)

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